2016-08-17

山陰のおいしい時間　鳥取編1

地元・山陰で愛されているおいしいものや、食卓をおいしく彩るうつわをセレクトした「山陰のおいしい時間」フェア。
今回のフェアで取り上げる窯元さん・作家さんをご紹介します。

◆山根窯（鳥取市青谷町）

山根窯は、鳥取市の青谷町という因州和紙でおなじみの自然豊かな山間にあります。
独特のフォルムや紋様は、どこかモダンな雰囲気も感じます。
手に持ったときの、どっしりとした質感も魅力です。

今となっては珍しい、登り窯。年に2回窯出しをおこないます。

石原幸二さんと、愛犬・はな。
いつも奥様とともに暖かく迎えてくれ、焼き物の話や本の話など、楽しいお話をたくさん聞かせてくださいます。

イラストレーター・安西水丸さんと親交の深かった、石原さん。
安西さんの好きな物がぎゅっと詰まった『a day in the life』（風土社）にも、山根窯のうつわがイラスト付きで登場しています。こちらも必見です！

◆西尾正道（鳥取市佐治町）

鳥取市佐治町で、絞り染め作品を制作している、西尾正道さん。
色鮮やかで美しい紋様が目をひきます。色の境目の美しさもポイントです。

西尾さんの作品で特徴的なのは、誰も真似できない「西尾染め」という唯一無二の技法。
染めようとする布を、別の折り畳んだ布で挟み、麻糸で一気に塗っていき、染め上げます。
幾重にも重なった布を縫うのに最適な糸や針も、西尾さん自ら探してベストなものを見つけたそうです。

↑お店を何軒も回って出会った糸と針。布の重なりに負けない、とても丈夫なつくりです。

今回のフェアでは、ランチョンマット・コースターを取り扱っています。
鮮やかな色彩の染めの世界をお楽しみ下さい。

◆ サカモト（智頭町）

面積の90％以上を山林が占めている智頭町は、「杉のまち」として知られています。
サカモトさんでは、質の高い智頭杉を確かな技術で加工し、床材や壁材、ブラインド、テーブルや椅子など、住まいにかかわる様々なものを製作されています。
今回のフェアでは、智頭杉のランチョンマット・コースターをご紹介。
はっきりとした柾目の智頭杉は、どのような食器とも相性が良く、食卓をナチュラルに演出します。
サカモトさんのモットーである、「自然と住まう美しい生活」を、ぜひ取り入れてみてください。

◆ モッカツ（智頭町）

智頭杉を活用した木工製品を製作している、モッカツ・草刈庄一さん。
今回のフェアでは、智頭杉の曲げわっぱをご紹介します。

曲げわっぱは天然の木目の美しさはもちろん、軽量で持ち運びに適している上に、木がご飯の湿度をほど良く吸い取ってくれるので、冷めてもご飯のほくほくした美味しさを保ってくれるのが魅力です。
草刈さんは、４～５年前から智頭杉の曲げわっぱの製作を開始。ギャラリー展示などで少しずつ広まっていき、今では山陽や関西地方からも注文が入るそうです。

草刈庄一さんに、工房の様子を見せていただきました！
製作中の曲げわっぱが並んでいます。

曲げわっぱの接合部を、桜の木の皮をさしこんで繋ぎます。
吉野の桜の皮を使用、この削りの作業が一番大変なんだそうです。

ひとつひとつ丁寧に作られた、草刈さんの曲げわっぱ。
おべんとうの定番として、長く使いたい一品です。

◆ちずぶるー

鳥取県智頭町の女性たちが、「この町の女性にふさわしいものづくりを」という願いをもとに、藍染商品の製作を目的に設立された企業組合・ちずぶるーさん。
智頭町には、きれいな空気、清らかな水、藍をはぐくむ肥沃な土地など、藍染に適した環境が揃っているんだそうです。

ちずぶるーさんでは、染料である藍を、種子から育てています。
手作業で茎を取り除くことで、より美しい発色に。
摘んだ葉を発酵させ、木灰などのアルカリ液を使用する、環境に優しい染めをおこなっています。

ぬけるような空を思わせる青色が、テーブルをさわやかに彩ります。

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こちらの記事で紹介した窯元さん・作家さんの作品は、青杏+「山陰のおいしい時間」フェアで展開中です。
店頭でも、丁寧な手しごとの世界をお楽しみください。